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「方針管理はウチに関係ないですね」と言ったのには
ちょっとびっくりしましたが、言葉を返しました。
「おタクは精密プラスチック成形品をおつくりになっていて、ふだんから複雑な精度を満足させることと納期厳守を口になさってるじゃありませんか。
それが立派に”方針”じゃないですか」「そりゃそうだが、だけど方針管理なんて」話は、それで途切れてしまいました。
なにか誤解なさっているようです。
その会社が下請けなら、客先からの要求品質(ニーズ)があります。
そのニーズに応えるのが方針管理という概念は、日本において考えられるようになったもので、20年前に初めて、ブリヂストンタイヤの品質管理セクションで用いられたようです。
その後、小松製作所が米C社の日本進出に対抗するために社運をかけて方針管理を遂行したことで、いちやく有名になりました。
とはいえ「方針管理」という用語はなかなか一般に浸透しませんでした。
「方針を管理するって、どういうことだ。
だいたい方針ってのは管理できるものかい」”方針”となるのではありませんか。
そして、そのニーズ(要求品質)を満足させるような製品の品質管理をするように仕向けて、かつ経済効果を上げるのが、すなわち「方針管理」です。
方針管理は、経営者のテーマだともいっていいわけです。
いまの例でみれば、複雑な精度を上げ、納期を厳守し、そして経済性を追求するのが、経営者の経営者たるゆえんで、そのように全社的にもっていくのが、方針管理なのです。
経営者としては、方針管理を他人事のように考えているわけにはいきません。
小さければ小さいなりに方針をわかりやすくハッキリと伝えて、会社がその方針・目標の実現に努めやすくすることが大事なのです。
そういう声が多かったのです。
たしかに「品質管理」という用語に慣れてきていましたから、無理もありません。
品質管理は「品質を(正しく)管理する」ものであるから、そこで「方針を管理する」という解釈が生まれわかりにくくしていた理由に、ほかに「目標管理」という用語があったことも挙げられます。
目標管理というのは、アメリカから入ってきた概念です。
その場合、経営の立場から従業員1人ひとりの働く”目標”を与え、その達成をするよう個々人を管理する、という考え方でした。
翻訳すると「目標による経営管理」でしょうか。
これを記憶にとどめておいてください。
日本では、ひとつには全社的品質管理(TQC)が注目され、他方では現場でのQCサークルが盛んでした。
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